法人破産 | 鹿児島 弁護士|弁護士法人グレイス 鹿児島県弁護士会所属

鹿児島の弁護士による中小企業法律相談

弁護士法人グレイス

経営者のためのメールマガジン

close

法律に関する様々な
トピックを弁護士が解説

無料で読めるメルマガ登録はこちら

メールアドレスを入力→
登録ボタンをクリック
(10秒程お待ちください)

法人破産

破産手続とは

破産手続とは、債務者の財産を処分することにより金銭化し、その金銭を債権者に配当する清算手続のことをいいます。そして、会社破産の場合には、破産管財人が必置の機関とされており、破産管財人による管理がなされる点で、民事再生手続と大きな違いがあります(民事再生手続でも管財人が選任される場合がありますが、選任されないケースの方が圧倒的に多いといえます)。

破産手続の特徴

(1)前記のとおり、債務者たる会社は破産管財人の管理処分権限の下に服します。

(2)破産手続においては、債権者による自己の権利の個別的実行(強制執行等)が禁止されるとともに、手続外で債権者が弁済を受けることもできません。ただし、担保権者は破産手続による拘束を受けずに別除権者として自由にその権利を実行することができます。これは、破産手続が最終的に清算を目的とする以上、事業の再建のために担保権者の権利実行を制限する必要のある債権型手続とは異なり、その権利行使を妨げる理由がないからです。

(3)破産手続にあたって、債権者の多数決による同意等が要求されない。

破産手続のポイントとなる用語の解説

(1)破産財団

破産手続は、破産者の資産によって破産者の負債を弁済する手続ですので、破産者の資産及び負債を確定する必要があります。そこで、いかなる財産が破産債権者に対する配当の基礎となるかを確定するのですが、その配当の基礎となる財産の集まりのことを「破産財団」といいます。原則として、破産手続開始時に破産者が有する一切の財産が破産財団となります。

(2)破産債権と財団債権

破産債権

破産債権とは、破産者に対して破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権をいいます。

破産手続開始決定により破産者は破産債権に対する弁済が禁止されますし、破産債権者も個別の権利行使が禁止されます。これは、破産手続が破産者の財産を債権者に平等に分配する手続であるため、個別的権利行使を許すと、欠乏した破産者の財産が特定の債権者にだけ偏って弁済されてしまう可能性が高いためです。

そこで、個別の権利行使を禁止し、代わりに破産手続における破産債権の届出・調査・確定手続を経て、その中で集団的に弁済(配当)を受けることとされているのです。

財団債権

財団債権とは、破産手続によらないで、破産債権に優先して破産財団から随時に弁済を受けることができる債権をいいます。

財団債権となるのは、破産手続の遂行に必要な費用や、法律が特別の政策的考慮から特定の債権を保護するために財団債権としたものがその例です。

破産債権と異なり、財団債権が随時に優先的な弁済を受けられるのは、①破産債権者全体の利益となるか、②一般的な債権よりも社会政策的に優先すべきであると考えられるものだからです。①の例としては、破産管財人の報酬、②の例としては労働債権や租税債権が挙げられます。

(3)否認権

破産手続開始決定前においては、破産者の財産管理処分権は制限を受けず、破産者は自己の財産を自由に処分できるのが原則です。しかし、破産者の財産状態が悪化してから破産手続開始決定が出されるまでには、かなりの時間がかかる場合があります。そうすると、破産者がその間に自己の財産を廉価で処分したり、あるいは特定の債権者にのみ弁済したりするといった事態が生じ、総破産債権者への公平な配当という破産法の目的が達成できなくなってしまいます。

そこで、このような破産者の行為の効力を破産財団との関係で否定し、いったん破産者の責任財産から逸出した財産を破産財団に回復するための権利が破産管財人に与えられております。

例えば、破産者が自己の財産を無償で他人に譲渡したり、特定の債権者にのみ弁済したりすると、破産管財人はこれらの行為の効力を否定して、譲渡の相手方や弁済を受けた特定の債権者に対し、財産や金銭の返還を請求することがあります。従って、破産手続の利用を検討する場合には、会社がこれらの行為を行っていないか注意する必要があります。

手続きの流れ

(1)申し立て

破産手続の申立てが認められるためには、破産手続開始原因事実が存在することが必要です。すなわち、債務者が「支払不能」の状態にあるか、あるいは「支払停止」の状態にあることが要求されます。

「支払不能」とは、債務者が支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態のことです。「一般的」かつ「継続的」という点がポイントです。すなわち、債務の一部だけを弁済できない状態や、一時的な資金繰りの行き詰まりで弁済ができない状態に過ぎない場合には、「支払不能」とは認められません。

もっとも、「支払不能」にあたるかどうかの判断は難しいものです。そこで、法は、「支払停止」があれば「支払不能」の状態にあると推定する旨規定しています。「支払停止」とは、債務者が弁済期にある債務を一般的かつ継続的に弁済できないことを外部に表示する行為を指します。廃業を外部に向けて宣言したり、夜逃げしたりする行為がその代表例です。手形の不渡りも「支払停止」にあたるとされています。

また、会社破産に固有の破産手続開始原因として「債務超過」があります。債務超過とは、負債額が資産額を客観的に超過した状態のことをいいます。

(2)開始決定

会社に対して破産手続開始決定が出されると、下記のような様々な法的効果が生じます。

 ア 破産者の財産管理処分権が剥奪され、破産管財人に専属する。
 イ 破産債権者の権利行使が制限される。
 ウ 破産者に説明義務及び重要財産開示義務が生じる。
 エ 会社は解散し、破産清算が完了するまでの間、破産の目的の範囲内においてのみ存続する。

破産手続が開始されると、破産者の財産に対する強制執行、仮差押え・仮処分の執行等が禁止される点は民事再生手続と同様です。破産債権について訴訟が提起されていてもその訴訟手続は中断します。これは、破産手続が「包括的な強制執行」としての性質を持つためです。

(3)破産債権の届出・調査・確定

ア 破産債権の届出

破産手続開始決定の中で破産債権の届出期間が定められるため、破産債権者はその期間内に自らの債権の額、発生原因などを裁判所に届け出ます。

イ 破産債権の調査

破産債権が届け出られると、破産管財人が当該破産債権を認めるか認めないかを明らかにする「認否書」を作成し、これを裁判所に提出します。この調査期間内に、破産債権者は他の破産債権に対して書面で異議を述べることができます。各破産債権者は、他の債権者が実際の債権額よりも多い額で手続に参加すると、自分の配当額が減少する関係にあるので、他の破産債権に対して異議を述べる権利が認められるわけです。

ウ 破産債権の確定

債権調査において破産管財人が認め、他の破産債権者から異議等が出なかった場合には、その破産債権は確定します。破産債権者は確定結果に従って配当を受領することができます。

(4)破産財団の管理・換価

破産財団に帰属する財産の管理処分権を有する破産管財人は、破産財団に帰属すべき財産を調査し、管理していくことになりますが、その際の情報源として最も重要なのは破産者です。従って、破産者は破産手続開始決定後遅滞なく、その所有する不動産、現金、有価証券等の重要な財産を記載した書面を裁判所に提出しなければなりません。また、個別的に、破産管財人の求めに応じて、破産手続に関して必要な説明をする義務を負います。

破産管財人は、破産財団に属する一切の財産の価額を評定した上で、これを適正な価格で換価します。

(5)配当

破産管財人が破産財団を換価して得られた金員を、確定した破産債権者に対して配当されます。破産手続における配当は1回とは限らず、中間配当や最後配当というかたちで配当されます。破産管財人は、配当するのに適当な額の金銭が貯まったと認めるごとに、遅滞なく配当します。

(6)破産手続の終結

最後配当が終了すると、原則として、計算報告のための債権者集会が招集されます。計算報告集会が終了すると、裁判所は破産手続終結の決定をし、破産手続は終了します。
破産者が会社である場合には、残余財産がないときは、破産手続の終結によってその会社は完全に消滅することになります。

上記以外にも、破産手続を進めるにあたっては複雑な問題が多数ございます。
ご不明な点がございましたら、是非当事務所までご相談下さい。

■HOME ■事務所紹介 ■弁護士紹介 ■弁護士費用 ■アクセスマップ
契約書の相談 債権回収の相談 消費者問題の相談 労務問題の相談
労使紛争の相談 不動産問題の相談 再生・倒産の相談 会社法の相談
顧問弁護士の相談 債務整理の相談 離婚の相談 交通事故の相談