顧問先様の声
南薩観光株式会社様
更新日:2022/02/10
先生方も若いですし、身近に感じることができるようになりました。
何かあった場合は相談しやすいですので、心強く思います。
南薩観光 株式会社
代表取締役社長 菊永 正三 様
- 企業沿革、事業展開についてお聞かせ下さい。
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創業が1984年(昭和59年)に貸し切り・観光バス事業として創業・設立ました。
2002年(平成14年)という時期にインバウンドを手がけたのは、まず自社のバスを動かそう、稼働アップさせようということと、あとはまず足元の人口、国内の旅行市場というのが徐々に激減するだろうということを見越してのことです。一番のミッションとしては、2002年にソウルに事務所を作って、2004年に韓国のお客様で、6000名という大きなインセンティブツアーの案件があったものですから、それを(その案件を)受注するために現地に連絡所として(事務所を)置きました。
同時に2004年には中国人観光客のビザを発給指定旅行会社として(当時の)国土交通省から指定を受けました。
- 多角的な事業の展開は同時にリスクも大きいと思いますが。
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色んなリスクもあるんですけどね、ただ、戦略的に事業の裾野を広げていくためには必要不可欠です。直近では昨年にGSEとしてのブランディングでアジアを主体として営業展開すると同時に、上海と東京に事務所を構えてそこでインバウンドの手配・仕入れなどをやっています。
- 足元を固める拠点としての上海・東京があり、裾野を広げる事業としてはホテルベッツやドンキホーテとの取り組み・連携があるわけですね。
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あとはシンガポールに本部を置いてるペリカンネットと連携して、世界82カ国の流通ネットワークの構築をすすめています。
- 鹿児島の観光や流通にも大きな刺激を与えそうですね。
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そうですね、やはり鹿児島の埋もれた観光資源・素材を、流通のネットワークを活用して活かしていきたいですね。
受け入れる側としては、ドンキホーテさんと合弁で(ノウハウをお借りして鹿児島版の)「ようこそマップ」を作って対応しています。タイ語、ハングル、中国語、英語ですね。
アプリも作りました。「ウェルカムかごしま。ようこそ鹿児島」と多言語で。右上:ようこそマップ
マップは代理店を通して旅行者に渡したり、ホテルに常設予定右下:アプリ
マップから無料アプリをダウンロードでき、観光地や店舗などの情報も得られる仕組みに
- 流通のネットワークの活用とは、つまり、人と物が連動するわけですね。
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来年の2月15日が旧正月ですので、街づくりの地域の活性化として山形屋、アミュプラザ、マルヤガーデンズなどと協力して天文館での「春節フェスティバル」を企画しています。
外国人のお客様もその時期はけっこう来ていますし、天文館界隈に宿泊していますし、その企画をインフォメーションすることでまた相当入りこみも増える見通しです。
こういったパンフレットは、現地の、アジアの旅行会社さん含めて向こうで発信していかないとですね。やはり発地のほうで配布しないと、鹿児島に着てから「どこにありますか」ではタイムラグがありますから。
- 様々な事業を進めていく上で、課題などはありますか。
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会社の経営という面で考えると、やはりキャッシュフロー経営していかないと物事が先に進みません。会社の事業というのは売り上げや収入が1000万あります、1億ありますといっても、そのときに原料金が50万しかないと50万しか発動できないわけです。そこのミスマッチですよね。
やはり行政含めてキャッシュフロー経営に徹した事業の支払いのタームとかをやっていかないと、いいものがあっても鹿児島の中小零細企業では対応ができません。
投資も限界がありますから。いくら予算がありますといっても、予算の実行をどの時期にするかによって初動の動作が変わるわけですね、企業というのは。いくら売り上げがあっても、それはあくまでも管理会計上の話で、そこを認識して、身の丈を超える経営をすると会社は運営できないし、なおかつそれを理解できる観光であれば観光の政策の論理として考えていかないと、役所が音頭をとって走っても付いて行けないんです。
潤沢に資金があればいいんですが、会社や企業は生き物だからアップダウンがありますから。そこに基づいて仕事の事業のフレームを作っていかないと、すべてにおいて「ホップ、ステップ、肉離れ」になってしまいます。
- 仕組みや段取りでなかなか思うようにいかないと?
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どこの中小零細企業でもぶつかる壁だと思います。
議会には提案・提議しているんですけど、短期的なファンドを作って、この事業をやるというやる気のある方、若い方が「やってみよう」と思っても自己資金がなかったりとか、条件に対応できないとか、そこでやはり今からやろうという人材の育成の面ではそういう障害になっているんです。そこをやはり経営を含めた観光なら観光に対するファンドの運用でうまく取り組むことができるといいんですが。そうしないと新たな事業のきっかけがなかなか掴めないですよね。
- 今後、そのようなファンドの可能性としてはいかがでしょうか。
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通常の貸し付けというのはあるわけですが、普通の企業や若い方にはなかなか条件に適合しないんです。都道府県によっては取り組みもあるんですが、鹿児島にはまだありません。
しかしそういった制度ができれば鹿児島で起業してみようかという若いやる気のある方も生まれてくるし、女性一人でも経験して「やってみたい」という人が生まれてくると思うんですけど。それもひとつの今後の鹿児島を成長させるエンジンになり得るものかなと思っています。
- 最後に、グレイスへの印象や期待するところをお聞かせ下さい。
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今回会員ということの制度や縁があるから、先生方も若いですし、身近に感じることができるようになりました。弁護士という職種に対してですね。国際展開していく中でいろいろと相談する機会も増えていくでしょうし、人命を預かる仕事もしていますので、何かあった場合はそういったことを相談しやすいですので、心強く思います。
期待値としては、例えばグレイスさんのサービスの拡充で考えると、会員の企業さん専用のサイトがあるといいと思います。そこでいろんな契約書の文例集とか、今までの事例とか、職業ジャンル別であると使いやすいでしょうね。
あとは会員さん同士の定期的な異業種交流会のようなものとか。どうしても契約とかなると通常の定型の契約書を使ったりするんですけど、通常の定型の契約にそぐわない事例もあるわけですよね。そういった諸々を色んな事例があるでしょうから、そこをグレイスさんにアドバイス頂きたいですね。