顧問先様の紹介
有限会社 薩摩蒸氣屋様
更新日:2024/02/21
「かすたどん」を始め、鹿児島発の和菓子を中心に洋菓子部門でも商品開発を常に続け、地元はもちろんのこと県外、さらには海外に販路を持つ薩摩蒸氣屋様の品質へのこだわりについてお話をうかがいました。
なんと言っても「かすたどん」のブランド力、発信力は周知のことですね。何より自然薯(じねんじょ)なくしてかるかんのことは語れないほどです。
栽培ものだけだと求める味にならないので、こだわる天然ものを入手することが難しい場合には、生産量を下げてでも品質と味わいを大事にしているのです。従って店頭に並べられない時があってもやむを得ない、そういったこだわりが逆にお客様の満足を勝ち得ているのだと知らされます。
もう一つ気づいたこだわりがありました。特定の顧客層を狙うことはしていないと言うものです。それは店頭に並ぶお菓子の品数、ラインナップの豊富さです。どの店舗に行っても同じものが揃い、同じものが購入できるとは必ずしも限らず、店舗の特性や好評をいただく品を把握して各店舗の差異を意識した品揃えをしているのです。
そこで全店ベースでは常時120種類ほどのお菓子が提供でき、季節ものを交えた通年では200種類近くにも登る力の入れようです。
コロナ禍の苦境はありましたが、この間のインバウンド需要の回復、鹿児島に寄港するクルージング船では定番の観光ルートにもなるなど海外需要に着目する昨今です。また、鹿児島の子女は留学・ホームステイなどで海外に行く機会が多いことからお土産として好評をいただけるアイテムの一つになっているなど海外との文化交流には欠かせない存在にもなっているのです。
今後の展望について強く語っていただいたのは、従業員あっての経営であるとの思いです。従業員を大切にするとはお菓子という繊細なものづくりを大切にすることに通じ、長く勤めていただく環境を整え、ものづくりに適した人材の採用も欠かせないとしています。
特に女性の従業員の役割は重要であるとされます。店頭販売で求められるホスピタリティはもちろんですが、製造されたばかりで出来立てのお菓子の取り扱いは店頭に並ぶお菓子のそれと全く違い注意深さがより求められているのです。
心配りとお菓子作りへの愛着。「薩摩蒸氣屋」の品質は人あっての品質であると誇れる所以です。