企業法務コラム
顧問弁護士の費用はいくら?顧問料の相場について解説
更新日:2025/02/25
顧問弁護士の費用とは
企業の事業規模を拡大して従業員を増やしていくに従って、法的な問題に直面しそうになる機会が増えてきた。取引数が増えて契約書の確認がおろそかになってきた。
顧問弁護士を就けようとお考えになるきっかけは、様々でしょう。どの場合においても、まずは顧問弁護士を就けるための費用・顧問料が気になるはずです。この記事では、顧問弁護士の費用・顧問料について、相場感をお伝えした上で、当事務所の顧問弁護士費用をご紹介いたします。顧問弁護士を就けようとお考えの方のご参考になる内容ですので、ぜひご一読ください。
顧問弁護士に依頼できる主な業務内容
さて、顧問弁護士の費用についてご説明する前に、そもそも顧問弁護士に何を依頼できるのか、何を相談できるのか、何の対応を依頼できるのかという点についても確認をしておく必要があります。
一般的な顧問弁護士には、以下のような依頼をすることができることが多いでしょう。
- ① 契約書のレビュー・リーガルチェックといった、文書の法的確認
- ② 従業員のトラブル、取引先とのトラブル、経営陣の個人的トラブルなどについての無料相談
※なお、弁護士・法律事務所によって、面談相談のみならず、電話・メール等での相談も可能な場合がありますので、事前確認が必要です。
平時から緊急時まで、弁護士を選ぶ手間を掛けず、かつ、サブスクリプション的に月額固定の顧問料を支払うことで迅速な相談を実現できることが顧問弁護士を就けることの意義といえます。
ちなみに、弁護士・法律事務所ごとに、月の対応可能時間に制限があるなどの細かな対応の差がありますので、顧問契約を締結する際に必ず詳細の確認が必要となります。遠慮せずに顧問弁護士として提供されるサービス内容について確認をするようにしてください。
中小企業の顧問弁護士の相場
さて、まずは中小企業の顧問弁護士の相場を確認しましょう。
中小企業の顧問弁護士費用は、概ね、月額5万円~月額10万円程度のようです。中小企業では相談の量が少なかったり、相談内容が簡単なものであったりするため、顧問弁護士費用がやや安価になる傾向にあります。その分、顧問弁護士を付することが容易といえるかもしれません。
顧問弁護士を依頼することで様々なトラブルを事前に予防できるでしょうから、保険料的な性質があるとも考えることができます。
大企業の顧問弁護士の相場
これに対して、大企業の顧問弁護士の相場は、安くとも、月額15万円は超えてくる場合が多いようです。
大企業の場合は、企業内に法務部・総務部等、契約書・法律問題について社内で検討する部署があるのが通常ですから、日々の簡単な法律問題については自社の社員に確認・検討を依頼していくこととなります。この場合には、顧問弁護士に質問する内容が、社内で検討しても回答がでないような難問となることがままあります。そのため、顧問弁護士費用が中小企業と比較して高額になりがちなのです。
また、大企業においては、法律相談をする分野ごとに複数の弁護士と顧問契約を締結していることも多いようです。知的財産に関する相談はこの弁護士、労働問題に関する相談はこの弁護士と、使い分けをするということですね。
顧問料以外で発生する弁護士費用とは
顧問弁護士の依頼をした場合であっても、月額の固定費用以外に、以下のような費用が追加で発生するときがありますので、ご注意ください。
- ① 交渉・裁判など、相手方との協議・紛争について顧問弁護士に対応を依頼する場合
- ② 契約書を一から作成する場合
これらの場合には追加費用が発生することがあります。特に①の場合には、着手金・報酬金・実費のお支払いをいただくこととなるでしょうから、顧問弁護士を依頼する場合には、顧問料のみならず、実際に事件が起きた際にどの程度の費用がかかるのかも確認しておくことをお勧めいたします。実際に交渉・裁判での対応を依頼しようと思ったら依頼料が高額すぎて依頼できなかったという本末転倒な事態にならないように事前確認を怠らないようにしましょう。
なお、顧問契約をしている場合とそれ以外とでは、やはり事件対応を依頼する場合の費用にも差が出ることが多いようです。顧問契約を締結して平時から付き合いのある弁護士の方が、やや安く事件の依頼を受けてくれるということができます。
顧問弁護士と契約するメリット
それでは、顧問弁護士と契約するメリットとしては、どのような点を挙げることができるでしょうか。以下、代表的なメリットをご紹介します。
法的リスクを安価で回避することができる
通常、顧問弁護士と顧問契約をすることで、普段締結する契約書に法的問題がないかの確認と、トラブルが起きそうな場合・起きた場合の対応策についての協議ができるようになります。これらはいずれも、企業の法的リスクを低減する効果が期待できるものです。
顧問弁護士と契約せずに法的リスクを減らす場合には、会社内で少なくとも1人以上の人員を確保し、法律上の問題について検討させる必要があるでしょう。法的リスクは思わぬところに隠れていますから、本来は専門の部署を設立する必要があります。この場合には、顧問弁護士に依頼する以上に高額な費用が掛かってしまいます。
顧問弁護士と契約することは、法的リスクを回避しながら事業継続をする上では、むしろ安価な選択といえます。このため、実は法的リスクについて検討する部署を設立する人的・金銭的余裕がない中小企業ほど、顧問弁護士を付するメリットが大きいともいえます。
緊急時に、平時から付き合いのある弁護士に対応を依頼できる
顧問弁護士と契約していると、顧問弁護士に平時から相談が可能となります。この結果、あなたの企業・事業について、顧問弁護士に理解しておいてもらうことができます。業界ならではの実情であったり、経営層の個性や従業員が抱えがちな問題点であったり、あなたの企業ならではの事情は多くあるはずです。
何か実際にトラブルが起きて緊急の対応を取る場合にも、これらの実情を踏まえたアドバイスを受けることができるということそれ自体、他の弁護士に相談する以上に有用になります。特に緊急時には、弁護士を選定する手間をかけずに迅速に相談する必要がありますから、その際に的確なアドバイスを受けることができると、あなたの企業が守られることとなります。
弁護士に気軽に相談できる体制を構築できる
また、顧問弁護士と契約することで、弁護士に気軽に相談できる体制を構築することができる点もメリットといえるでしょう。
通常、顧問契約を結ぶことで、顧問弁護士には優先的な相談実施をしてもらえるはずです。わざわざ面談日程を調整するまでもなく、電話・メールにて相談することができれば、多少の不安を感じる事象に出会っただけでも、気軽に相談することができます。これによって法的リスクが軽減し、予防的な対応を先手先手で打っていくことが期待できます。
顧問弁護士選びで費用と合わせて確認するポイント
さて、顧問弁護士選びをする際には、顧問弁護士費用以外にも確認しておくべきポイントがあります。顧問弁護士費用しか見ないで顧問弁護士を選び、「安かろう悪かろう」といった事態に陥ることのないように注意してください。
以下、顧問弁護士選びで費用と合わせて確認するべきポイントをご紹介します。
- ① 企業の顧問弁護士としての実績がどの程度あるか
- ② 相談しやすい体制が整っているか
- ③ 相談への対応が迅速かつ丁寧に実施されるか
- ④ 裁判前の交渉・裁判になる事件の依頼もできるのか
- ⑤ 料金形態が明確か
- ⑥ 法律相談のみならず、経営に関する相談が可能か
これらのポイントについても見極めつつ顧問弁護士を選択すると、失敗のない顧問弁護士選びができるでしょう。顧問弁護士としての依頼をする前に、実際に一度弁護士への法律相談をしてみますと、これらのポイントを見極めることができるかもしれません。
顧問弁護士の費用は経費にできる?
ちなみに、顧問弁護士の費用・顧問料は、会社・事業の経費にすることができますので、ご安心ください。このため、顧問弁護士の費用・顧問料は節税にも繋がりますので、事実上、額面よりも若干安価であるという点は理解して顧問弁護士費用の妥当性をご検討いただく方が良いでしょう。
なお、どの勘定科目を利用するかは、税理士さんとご相談いただくことになるでしょうが、一般には、「支払手数料」、「業務委託料」などの勘定科目を利用することとなります。
弁護士法人グレイスの顧問弁護士費用
顧問料の各プランに、それぞれどのような弁護士の対応内容が含まれるのか、比較しやすい表にまとめました。プランを迷われている方は、ご要望に応じて最適なプランをお勧めすることも承りますので、お気軽にご相談ください。
スターター | ベーシック中小企業の事業主様にお勧めするプラン | プロ | |
タイトルに カーソルを合わせると、 詳細説明が表示されます↓ 項目をタップすると、詳細説明が表示されます↓ |
気軽に相談できる |
継続的に相談できる |
法務部のアウトソーシング |
顧問料 |
38,500円/月 (税込) |
55,000円/月 (税込) |
110,000円/月 (税込) |
法律相談
法律相談法律相談は予約制となります。電話、メール、顧問チャット、ご来所いただいての面談のいずれの方法によることも可能ですが、より充実した法律相談とするため、ご来所いただいての面談をお勧めいたします。 |
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従業員数の目安
従業員数の目安従業員数に応じて、お申し込みいただけるプランが異なります。 |
19名以下 | 20名~299名以上 | 300名以上 |
相談時間の目安
相談時間の目安1ヶ月の相談時間についてはあくまで目安です。年間を通じた相談時間が約定の相談時間を著しく超過する場合には、顧問契約更新時の顧問料変更を協議させていただきます。 |
2時間/月 |
4時間/月 |
10時間/月 |
相談対応の優先
相談対応の優先相談対応は顧問先様とそうでないお客様とで相談日時が競合する場合に、顧問先様を優先して行います。また、顧問先様相互の関係では、より高い月額顧問料をお支払いいただいている顧問先様を優先対応いたします。 |
非顧問先より優先 |
非顧問先より優先 |
他プラン・非顧問先より優先 |
顧問弁護士の表示
顧問弁護士の表示顧問弁護士として当事務所及び当事務所の所属弁護士の存在をウェブや広告、その他の媒体に表示いただくことが可能です。これにより、未然の紛争防止や紛争の早期解決に結びつく効果があります。 |
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セミナーのご参加
セミナーのご参加当事務所では、不定期に法的テーマを扱ったセミナーを開催しております。顧問先様は全てのセミナーにつき、無料にてご参加いただけます。 |
無料 | 無料 | 無料 |
ニュースレターの
ご提供 ニュースレターのご提供当事務所では、毎月ニュースレターを発行し、顧問先様全てに、弁護士の視点から見た法的トピック等の情報提供をしております。 |
無料 | 無料 | 無料 |
当事務所の顧問弁護士費用は、東京の他の顧問弁護士を業務内容とする弁護士と比較しても、安価であるといえます。サブスクリプション感覚でご利用いただく前提で、ご相談の機会がどの程度あるかご検討いただきながら、ご依頼のプランを決めていただくことになります。もし相談の機会がどの程度あるか分からない場合には、当事務所に率直にご相談いただければ、顧問業に慣れた弁護士が、どのプランが妥当する業態・業界か、あなたの会社の規模等を踏まえながらアドバイスいたします。
まとめ
さて、以上のとおり、顧問弁護士の費用とその相場についてご説明しました。この記事を読まれたということは、あなたは自社・ご自身の事業に顧問弁護士を就けることをお考えということでしょう。
ぜひ、当事務所に一度ご相談をいただき、顧問弁護士費用以外にチェックすべき点についてもご確認ください。あなたの会社が抱える問題について丁寧かつ迅速に対応する弁護士がいることをご確認いただけるはずです。
当事務所では、あなたからのご相談をお待ちしております。
監修者
弁護士法人グレイス企業法務部
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