企業法務コラム
育児休業制度と子の看護休暇制度とは何か
更新日:2025/02/12
東京・神戸・福岡・熊本・長崎・鹿児島に拠点がある弁護士法人グレイスの労働法コラムです。
今回のテーマは、育児休業制度と子の看護休暇制度についてです。
まずは、育児介護休業法について教えていただけますか?
育児介護休業法は、子育てや家族の介護を支援するための法律です。事業主には、育児休業や介護休業を取得する労働者のための措置を講じることが求められています。
最近改正されたそうですね。具体的にどのような変更があったのでしょうか?
はい、令和4年4月の改正で、有期雇用労働者の育児・介護休業の要件が緩和されました。以前は1年以上の雇用期間が必要でしたが、その要件が撤廃され、1歳6か月までの契約満了の不確実性だけが要件となりました。ただし、1年未満の労働者を除外することは、労使協定で可能です。
それ以外にも何か変更点はありますか?
はい、その他にも雇用環境の整備や情報提供、意向確認などが求められ、休業を取得しやすい環境の整備が重視されています。
育児休業制度についてもう少し詳しくお聞きできますか?
もちろんです。育児休業制度は、原則として1歳未満の子を育てるための休業です。申し出ることで、一定期間労働者の労務提供がなくなります。
最近は分割取得もできると聞いたのですが、具体的にはどのような変更があったのでしょうか?
令和4年10月以降、1歳未満の子ども一人(最長2歳まで)につき、2回までの分割取得が可能になりました。申し出は原則として1ヶ月前までに行い、事業主は拒否することができません。また、休業の取得に子の世話が可能な者がいるかどうかは問われません。
なるほど。次に、産後パパ育休について教えていただけますか?
令和4年10月の法改正で、産後休業を取得していない労働者が、出生後8週間以内の子を養育するための休業が制度として創設されました。休業中の就業は労使協定を締結している場合に限り可能です。
子の看護休暇制度についてもお話しいただけますか?
子の看護休暇制度は、子供が病気や怪我をした場合に、労働者が子の看護や疾病の予防などをするための休暇です。1人の子の場合は1年に5日、2人以上の場合は10日が限度です。時間単位でも取得が可能です。
最後に、事業主が注意すべき点はありますか?
育児休業や子の看護休暇を利用する際、事業主が欠勤扱いや年次有給休暇として指示することは不利益取扱いとなります。運用にあたっては、法律を理解し、リスクのないよう十分な配慮が必要です。
監修者
弁護士法人グレイス企業法務部
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