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企業法務コラム

特定商取引法に関わる問題への対処法

投稿日:
更新日:2023/12/11

特定商取引法に関わる問題に対応する上で、
特に注意すべき点として、次の点が挙げられます。

1.書面交付義務の履行

特定商取引法ではクーリング・オフ制度が定められており、事業者は一定の場合に全額返金しなければならないリスクを負っています。一度に多数の消費者から返金を求められて倒産してしまうリスクがあるので、クーリング・オフ制度には細心の注意が必要です。

とりわけ、クーリング・オフ制度は、法定書面交付義務(概要書面と契約書面の交付義務)と密接に関係しています。すなわち、書面に重大な不備がある場合には、書面交付義務が履行されていないことになるため、消費者は原則としていつまでもクーリング・オフをして全額返金を求めることができることになります。

そのため、法定書面に必要的記載事項が記載されているか慎重にチェックするなどして、書面交付義務がきちんと履行されているか細心の注意を払う必要があります。

2.勧誘・広告規制の遵守

金融商品取引法には広告規制や勧誘に際しての行為規制が数多く定められています。そのため、企業のした勧誘や広告が金融商品取引法上の規制を遵守しているか常に監視する必要があります。

これらの規制違反が争われる場合には、「言った」「言わない」の水掛け論になってしまいかねないので、勧誘経過や契約手続の記録化をお勧めします。

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【著者情報】

企業法務部 部長 福岡県弁護士会(弁護士登録番号:33334)

九州大学大学院法学研究科修士課程 修了

米国Vanderbilt Universityロースクール(LLMコース) 卒業

三菱商事株式会社、シティユーワ法律事務所を経て、現在弁護士法人グレイスにて勤務

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監修者

弁護士法人グレイス企業法務部

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〒105-0012 東京都港区芝大門1丁目1-35 サンセルモ大門ビル4階
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