相談事例
【38】名義が移転されていない自動車売買において、売主を代理して買主に対し自動車税相当額の金銭を請求した事件
2019/09/03
相談分野
その他
業種
サービス業
1. 相談内容
過去、従業員に対して中古車を販売し、代金の受領を受けたが登録名義が中古車販売会社のままとなっている。その後、その従業員は会社をやめ連絡が取れなくなった。
現在でも車を利用しているのはその元従業員であるが、登録名義に従い、自動車税が会社に課税されている。この金額を元従業員に請求したい。
現在でも車を利用しているのはその元従業員であるが、登録名義に従い、自動車税が会社に課税されている。この金額を元従業員に請求したい。
2. 争点
所有権の移転の有無
3. 解決内容
訴えを提起したが、第1回期日前に相手方と交渉がまとまり請求金額全額の回収を得たため、訴えを取り下げた。
4. 弁護士の所感
自動車代金の支払いが全額につき完了するまでの間、車の登録名義を売主に残すという現象は実務でもよく見られます。本件は、使用者と従業員との間での取引という特殊事情があり、代金完済後も名義が売主の側に残ってしまったという特殊な事件でした。
売主側に名義を残すことは、代金の支払いを確保するという点では有効ですが、自動車税の課税対象が売主となりますのでこの点の不利益を見落としてはいけません。
本件は、相手方が所在不明でありその居住実体調査から始めた事件でしたが、訴状送達前に任意解決に至り、無用な時と費用の支出を避けることができました。
売主側に名義を残すことは、代金の支払いを確保するという点では有効ですが、自動車税の課税対象が売主となりますのでこの点の不利益を見落としてはいけません。
本件は、相手方が所在不明でありその居住実体調査から始めた事件でしたが、訴状送達前に任意解決に至り、無用な時と費用の支出を避けることができました。
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