相談事例
【158】周辺住民による度を越える要求に対処した事例
2022/09/14
相談分野
その他
業種
建設業
1. 相談内容
事業で使用する建物を建築していたが、近隣住民から、その工事の振動によって自宅の壁などに亀裂が生じたという内容の苦情が寄せられた。当該住民は、以前実施した住民説明会で修繕を約束したもの以外についても修繕するよう請求してきており、数にして数十か所に及んでいる。どのように対処すればいいのか相談したい。
2. 争点
①壁などに亀裂が生じた原因は建築工事の振動であるといえるのか
②合意する場合の内容について
②合意する場合の内容について
3. 解決内容
依頼人が住民説明会にて修繕を約束したもの以外に、数か所について簡易的な修繕を施す代わりに、相手方は、今後一切修繕に関する請求を行わないことに同意させ、合意するに至った。
4. 弁護士の所感
そもそも、苦情を申し立ててきた住民の自宅壁などに亀裂が生じたことと、依頼人の建築工事に因果関係は認められず、法的な観点からはその苦情に対応する必要はないものでした。
しかしながら、近隣住民からの苦情であったため、当該人物と今後も関係が継続していくことを考慮し、何らかの合意を結んだうえで、穏便に解決する必要がありました。
そのため、代理人として、依頼人が要求された修繕箇所について一か所ずつ、法的にはその要求に応じる必要はないものであることを説明しました。そして、状況次第では交渉の決裂もあり得る旨を伝えるなど強気で交渉しました。その結果、依頼人側としては、限られた場所のみの修繕を実施するという最低限の譲歩にとどめ、相手方に対しては、今後一切修繕箇所について要求をしないことを主とする内容で合意することができました。
場当たり的な対応では、余計に問題を複雑化させる可能性もあった事案でしたので、早期解決できた点は依頼人にとっても良い解決であったと考えます。
しかしながら、近隣住民からの苦情であったため、当該人物と今後も関係が継続していくことを考慮し、何らかの合意を結んだうえで、穏便に解決する必要がありました。
そのため、代理人として、依頼人が要求された修繕箇所について一か所ずつ、法的にはその要求に応じる必要はないものであることを説明しました。そして、状況次第では交渉の決裂もあり得る旨を伝えるなど強気で交渉しました。その結果、依頼人側としては、限られた場所のみの修繕を実施するという最低限の譲歩にとどめ、相手方に対しては、今後一切修繕箇所について要求をしないことを主とする内容で合意することができました。
場当たり的な対応では、余計に問題を複雑化させる可能性もあった事案でしたので、早期解決できた点は依頼人にとっても良い解決であったと考えます。
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